お客さんとの関係を大切にする、
育てるかばん
野村 春花さん(haru nomura代表)
2013年 美術工芸学科 卒業
柿渋や柘榴(ざくろ)、茜などの植物染料を使った草木染めのかばんブランド「haru nomura」。化学染料を使わずに時間と手間をかけて、ひとつひとつ自然のちからで染められた丈夫なかばんは男女問わず、さまざまな年齢の人々に愛されています。
「植物染料は同じ条件でも、その日の気候や湿度、煮出しの時の火の入れ方、その日のわたしの気持ちによっても色が変わるんです」そう語る野村さんは、ひとつひとつの偶然が面白く、どんな染め上がりの色も愛おしいという。
そして、ただ単にものをつくって売るのではなく、お客さんを“里親”と呼んで、かばんの修繕などを継続的に行っていることも「haru nomura」というブランドの独自性につながっている。「たくさんのものが溢れる時代だからこそ、時間と想いを込めて作品を届けたい」長く使うほど持ち主の暮らしに寄り添ったかばんへと育っていく。世界に一つだけの手仕事のかばんです。
text:曽田源/photo:CHIMASKI/June, 2016
-
染料となる、ざくろの皮を煮出しているところ。
煮出して漉すという作業を3回ほど繰り返し“植物のスープ” をつくる。
植物によって香りが違い、料理みたいに感じるときがあるそうです。 -
漉した“ざくろのスープ” に布をつけて煮ているところ。黄色に染まります。
-
違う植物で染めた布をコラージュするために縫い合わせます。
-
写真は『haru nomura 定番トート M』
haru nomura
E-Mail
http://haruka-nomura.info/
商品や購入についてのお問い合わせは上記のメールアドレスにお問い合わせください。
野村 春花(のむら はるか)
1990年長野県生まれ。2013年京都造形芸術大学美術工芸学科染織テキスタイルコース卒業。同大学院芸術表現専攻(修士課程)修了 芸術専攻(博士課程)在籍中
大学院在学中に草木染めかばんのブランド<haru nomura>を立ち上げる。「布を育てる」をコンセプトに作品を制作発表している。
トップに戻る