生活にユーモアをプラスする
家具づくり
永田 幹さん(iei studio代表)
2008年 空間演出デザイン学科 卒業
永田さんは在学時から家具製作を始めました。卒業後、家具職人である叔父さんのもとで経験を積み、大阪府門真市で「iei studio」を設立。今ではオーダー家具、木工雑貨、店舗用什器などのデザイン・製造・納品までを手がけます。
「家の中の生活に、ユーモアをとり入れたい」これまでに、天板にオセロ盤をはめ込んだダイニングテーブルや、革張りに見える木製クッションスツールなどを製作。生活にあそびごころをプラスする家具を提案してきました。家を単なる生活の場以上の、人が集まるオープンな場所にする。わくわくしたり、会話のきっかけになるような家具を作ることで、そんな暮らしを提案できないか。これが永田さんの、ものづくりに対する志です。
もちろん使いやすさなど、暮らす人の日常に寄りそうことにもこだわります。オーダーメイドの家具製作では、実際にお客さんのお宅まで出向き、その人の好みや暮らし方を探りながら試作を重ねていきます。
「自分でデザインも製造もする、クラフトマンとしてやっていきたい」斬新なアイデアと、誠実なものづくり。こんな家具があったら、日常はもっと楽しくなる。
text:鈴木さや香/photo:CHIMASKI/August, 2016
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ピアノメーカー、Steinway & Sons のショールーム用に注文を受けデザイン・製作されたスツール。
近くに寄って初めて、木でできていることに気づきます。 -
学校やオフィスで使われるパイプ椅子をリメイク。
ファブリックと細部に木材を使用し、家の中に置いてもなじむデザインに。 -
スタッキングできる木製スツール。引き出しの中にはA4 の書類が入ります。
一つでも、複数重ねても、お部屋になじむ機能的デザインです。 -
自宅兼ショールームのために依頼を受けデザイン・製作されたテーブル。
脚と中棚はアイアン(鉄)に白の焼き付け塗装。さらに中棚にはラタン編みが施されています。
永田 幹(ながた かん)
1986年、岡山県生まれ。iei studioデザイン・製作。京都造形芸術大学空間演出デザイン学科卒業。2年次の授業で木をつかい家具を作ったことをきっかけに、叔父の営むオーダー家具工房ZOOに弟子入り。2013年独立し、iei studioを設立。有名ブランドとのコラボレーションや雑誌・メディアでの紹介など、注目を集めている。
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