新しい「糀」の魅力を伝える
花房 靖裕さん(有限会社花房商店 代表取締役)
1993年 京都芸術短期大学 映像コース 卒業
「糀」への新たな挑戦に挑む、花房商店。発酵した糀に味をつけた調味料“HANAFUSA”は、看板商品のひとつです。味は全部で6種類。今では馴染みのある「塩糀」や、ジェノベーゼの味をつけた「もろジェノ」など、料理のアクセントにもぴったりです。
この糀への挑戦の裏には「伝統を守るためにこそ、時代に見合ったことをしていかなければいけない」という思いがありました。
今から約170余年前、今の“花房商店”は糀屋として誕生し、これまで醤油や味噌など、「麹・糀(こうじ)」を使った製品を時代の変化に寄り添いながら、生み出してきました。
そして、時代の流れによって変わる食卓も見てきました。和洋折衷、いろいろな料理が並ぶ家庭料理に愛される商品を生み出すために、これからも新たな伝統をつくっていきます。
text:木村郁花/photo:CHIMASKI/September, 2016
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樽に耳を近づけると微かにプツプツとはじける音がします。これが発酵している証拠です。
発酵段階は醤油の味の決め手にもなってきます。「年数をかけて作るので、まるで子育てをしているように大事に成熟させていきます」と話してくれました。 -
実は醤油の香りにはバラやコーヒーなど約300 種類の香り成分含まれているんだそう。
麹菌の力が生みだす奇跡的なバランスが醤油の深い味を作ります。 -
花房商店代表の花房さん
有限会社 花房商店
〒669-6201 兵庫県豊岡市竹野町竹野375
TEL 0796-47-0003 / FAX 0796-47-0004
定休日 土曜・日曜・祝日
http://www.syouyuhanafusa.co.jp
花房 靖裕(はなふさ やすひろ)
1972年、兵庫県生まれ。有限会社花房商店 代表取締役社長。1995年京都造形芸術大学映像コース卒業。大学卒業後、大阪のCGプロダクションに、3DCGデザイナー、テクニカルディレクターとして勤務。2004年、家業である、醤油・味噌醸造メーカー「有限会社 花房商店」入社。2014年に代表取締役就任。味噌ソムリエの資格をもつ。家庭でも調理で簡単に使える“麹・糀”を使った商品の提案、提供を行う。
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