全国各地で多くの方にお会いすると、「私がよく行くお店の店主は、京都芸術大学の卒業生と言っていました」「私の使っているこの商品、貴学の卒業生の方の作品です」とご紹介いただくことが多々あります。私たちが知っているお店もあれば、「えっ!?そんなところで」と思わぬ出会いに嬉しくなることもあります。

この度の「開学40周年事業」の目的は、卒業生の皆さんの活動を可視化することにより、新たなつながりを創出することです。そこで全国各地で活動されている卒業生の取り組みをお伝えしたいと考えて生まれたのが、この「卒業生のいるお店」のWEBサイトです。

お届けしたいものは商品自体の魅力はもちろんですが、その卒業生の方の想いや考え、出会いなどの物語です。「いいな」と思われたら是非そのお店に行ったり、コンタクトをとってみてください。そこから新たな「つながり」が生まれることを期待しています。

卒業生の情報を教えてください。

「卒業生のいるお店」では、これからも京都芸術大学(旧校名:京都造形芸術大学)・京都芸術短期大学 卒業生の活動を随時発信していきます。自薦・他薦問いません。

■メールのタイトル
「卒業生のいるお店の紹介」と記載

■本文
・紹介したい卒業生のお名前、活動内容、活動場所、連絡先(電話やメール等)
・紹介者(メール送付者)のお名前、連絡先

兵庫県

新しい「糀」の魅力を伝える

花房 靖裕さん(有限会社花房商店 代表取締役)
1993年 京都芸術短期大学 映像コース 卒業

「糀」への新たな挑戦に挑む、花房商店。発酵した糀に味をつけた調味料“HANAFUSA”は、看板商品のひとつです。味は全部で6種類。今では馴染みのある「塩糀」や、ジェノベーゼの味をつけた「もろジェノ」など、料理のアクセントにもぴったりです。
この糀への挑戦の裏には「伝統を守るためにこそ、時代に見合ったことをしていかなければいけない」という思いがありました。
今から約170余年前、今の“花房商店”は糀屋として誕生し、これまで醤油や味噌など、「麹・糀(こうじ)」を使った製品を時代の変化に寄り添いながら、生み出してきました。
そして、時代の流れによって変わる食卓も見てきました。和洋折衷、いろいろな料理が並ぶ家庭料理に愛される商品を生み出すために、これからも新たな伝統をつくっていきます。

text:木村郁花/photo:CHIMASKI/September, 2016

  • 樽に耳を近づけると微かにプツプツとはじける音がします。これが発酵している証拠です。
    発酵段階は醤油の味の決め手にもなってきます。「年数をかけて作るので、まるで子育てをしているように大事に成熟させていきます」と話してくれました。

  • 実は醤油の香りにはバラやコーヒーなど約300 種類の香り成分含まれているんだそう。
    麹菌の力が生みだす奇跡的なバランスが醤油の深い味を作ります。

  • 花房商店代表の花房さん

お店について

有限会社 花房商店

〒669-6201 兵庫県豊岡市竹野町竹野375
TEL 0796-47-0003 / FAX 0796-47-0004
定休日 土曜・日曜・祝日

http://www.syouyuhanafusa.co.jp

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卒業生の紹介

花房 靖裕(はなふさ やすひろ)

1972年、兵庫県生まれ。有限会社花房商店 代表取締役社長。1995年京都造形芸術大学映像コース卒業。大学卒業後、大阪のCGプロダクションに、3DCGデザイナー、テクニカルディレクターとして勤務。2004年、家業である、醤油・味噌醸造メーカー「有限会社 花房商店」入社。2014年に代表取締役就任。味噌ソムリエの資格をもつ。家庭でも調理で簡単に使える“麹・糀”を使った商品の提案、提供を行う。

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