全国各地で多くの方にお会いすると、「私がよく行くお店の店主は、京都芸術大学の卒業生と言っていました」「私の使っているこの商品、貴学の卒業生の方の作品です」とご紹介いただくことが多々あります。私たちが知っているお店もあれば、「えっ!?そんなところで」と思わぬ出会いに嬉しくなることもあります。

この度の「開学40周年事業」の目的は、卒業生の皆さんの活動を可視化することにより、新たなつながりを創出することです。そこで全国各地で活動されている卒業生の取り組みをお伝えしたいと考えて生まれたのが、この「卒業生のいるお店」のWEBサイトです。

お届けしたいものは商品自体の魅力はもちろんですが、その卒業生の方の想いや考え、出会いなどの物語です。「いいな」と思われたら是非そのお店に行ったり、コンタクトをとってみてください。そこから新たな「つながり」が生まれることを期待しています。

卒業生の情報を教えてください。

「卒業生のいるお店」では、これからも京都芸術大学(旧校名:京都造形芸術大学)・京都芸術短期大学 卒業生の活動を随時発信していきます。自薦・他薦問いません。

■メールのタイトル
「卒業生のいるお店の紹介」と記載

■本文
・紹介したい卒業生のお名前、活動内容、活動場所、連絡先(電話やメール等)
・紹介者(メール送付者)のお名前、連絡先

京都府

暮らしの楽しみに寄り添う雑貨店

小西 桜さん(トリバザール 店主)
1995年 京都芸術短期大学 陶芸コース卒業

小西さんが営む暮らしの雑貨店「トリバザール」は、京都のシンボル鴨川のほとり、小さな路地が入り組む三本木エリアにあります。大学卒業後、雑貨店で働いたのち母校の事務職を経て、ご実家があるこの場所にお店をオープンさせました。
店内に並んでいるのは、全国の作家さんがつくった陶器や食品、アジアやアフリカからやってきた籠やカトラリーなど。小西さん自身が使いたいなと思ったもの、使ってよかったものを中心とした、居心地よい日常の品々です。「メーカーのロゴが入っていないというところがこだわり」と、大量にはつくれないけれど、日本や世界のどこかで、誰かの手から地道につくられるものをセレクトしています。
「手になじむもの、均一化されていなくて、かたちや大きさが微妙に違っているものが好き。」インドやアフリカから仕入れられる雑貨は、仕入れのたびに同じものはなく、それぞれの味わいがおもしろいそうです。小西さん自身の暮らしの感覚に根づいた品々は、日々入れ替わり、訪れるたび新しいお気に入りをみつけることができます。

  • いろいろなかたちの木製スプーンたち。ひとつひとつ木目が異なります。たくさんあるなかから、自分の好きなものを探す、「選ぶ過程の楽しさ」も提供したいと小西さんはいいます。品ものを前に、どこに置く?何に使う?と話しあうカップルを見ているのも楽しいとか。

  • 「卒業生のいるお店」でも紹介中の「LITTLEWONDERS」(太田明子さん)のハーブティーも扱っています。お取り扱いしたいと連絡したところ、いろいろと共通点があることがわかり、今では友人どうしだそうです。

  • 中央にある真鍮の花瓶は、毎回同じものを発注しているはずなのに、仕入れのたびに形状や色合いが異なるそう。そんなところが小西さんのお気に入りポイントです。

  • 赤いステッチがかわいい小さな竹籠は、本来ご飯をつめたりするタイの容器ですが、買っていくお客さんのアイディア次第でいろいろな使い方があるそう。そんな使い方があったのか!と気づくのも、小西さんの楽しみです。

  • お店の内装などは、家具作りをお仕事にされているご主人が手がけたもの。そこに商品を買い付ける小西さんのセンスが加わり、あかるく朗らかで、ぬくもりのあるお店の雰囲気が生まれます。

  • トリバザールに並ぶ雑貨の値段は数百円から。少しずつ、気軽に生活に取り入れてもらえるように手ごろな価格に設定しています。「生活に自分が気に入ったものが増えると、ちょっとうれしいじゃないですか。」ささやかな日々の暮らしの、ちょっとしたうれしさや楽しさを大切にする小西さんの人柄があらわれています。

text:鈴木さや香/photo:CHIMASKI/February,2017

お店について

トリバザール

〒602-0864 京都市上京区東三本木通丸太町上ル中之町496
TEL 075-231-1670
営業時間 12:00~19:00
定休日 毎週木曜日・日曜日不定休
営業時間や定休日は変更の場合があります。HPをご確認ください。

http://torybazar.jp/

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卒業生の紹介

小西 桜(こにし さくら)
1975年、京都府生まれ。トリバザール店主。京都芸術短期大学陶芸コース卒業。大学卒業後は、恵文社一乗寺店で勤務。雑貨フロアを任されたことをきっかけに、今のトリバザールにつながるお店づくりのイメージを育む。その後、母校の後身である京都造形芸術大学事務局での勤務を経てトリバザールをオープン。毎日の暮らしのささやかな楽しさを大切にするお母さん。

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